【肩関節の痛み：四十肩•五十肩】

2023/09/24

推拿オステオパシーもみほぐし

【肩関節の痛み：四十肩•五十肩】

肩の関節や腕の痛みの原因として最も多いのが「四十肩」や「五十肩」といわれていますが、その原因はよくわかっていません。

◇ 一般的には、

　● 肩関節を守っている腱板などの弾性や滑らかさが損なわれて炎症が起こる

　● 上腕の筋肉が加齢に伴う血行障害によって、腱の変性や炎症が起こる

といわれています。

◇ 症状としては、

　• 髪を後ろで束ねる　　　　• エプロンの紐を結ぶ
　• 洋服を着替える　　　　　• 洗濯物を干す
　• シャンプーをする　　　　• 電車の吊り革を持つ

など、腕を外側に回したり、腕を挙げたりという簡単な動作が困難になり、日常生活に支障をきたします。

「四十肩」「五十肩」と呼ばれるように、40代や50代に多くみられるため、そのように呼ばれていますが、正式名称は『肩関節周囲炎』です。

「周囲炎」といわれるように、肩の関節だけではなく、「肩の動きに関係するもの全て」をみていかないとなかなか症状は改善しません。

私も鍼灸師として、整形外科や内科のリハビリ室で勤務していたこともありますが、患者さんから「(肩に)注射を打ってもらっても効かない」というお話をよく聞きました。

確かに、肩の関節部分に原因があるのなら、それで改善するのだと思います。

でも、多くの方は他の部分にも原因をお持ちです。

◇ その原因となるものとしては、主に

　●「ローテーターカフ(回旋筋腱板)」といわれる、インナーマッスルとして肩関節を安定させている筋肉
　● 肩甲骨周りの筋肉
　● 上腕や前腕、手の筋肉
　● 肘の関節や手首の関節
　● 肩甲骨(肩峰)と鎖骨で形成される関節(肩鎖関節)
　● 胸骨と鎖骨で形成される関節(胸鎖関節)

などがあります。

他にも、腱鞘炎になったことがないか尋ねると「若いときに腱鞘炎になったことがある」と言われる方も結構いらっしゃるんです。
(腱鞘炎の詳細は、9/18と9/21投稿分をご覧ください)

✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮

当院の【全身調整】のコースでは、肩の関節だけではなくあらゆる方向から、おひとりおひとりの肩の痛みの原因を見極めて施術していきます。

首肩周りや腕、背中を中心に凝り固まった筋肉を緩めて血の巡りを良くしたり、推拿(すいな)の手技で経穴(ツボ)の反応を取り、オステオパシーの手技で、手根骨、手首、肘、肩の関節や肩鎖関節、胸鎖関節などを整えていきます。

また、肩関節の動きを出すためにPNFを用いた運動も行います。

なかなか治らない肩の痛みでお悩みの方は、お気軽にご相談くださいね。

✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮✮

「四十肩」「五十肩」は、労りすぎて動かさないのもよくありません。

自宅でできる簡単な運動を写真に載せていますので、やってみてくださいね。

写真のイラストではダンベルを持っていますが、500mlのペットボトルで大丈夫です。

《やり方》

① 片手をテーブルに付いて上半身を少し前屈みにする

② もう片方の手をだらんと垂らして、そのまま前後に10回程度小さく揺らす

③ 痛みがなければ、「左右の動き」や「円を描く動き」も行う

❈ ペットボトルの重さは、水の量で調節してください。

❈ ペットボトルを持って痛みが出る場合は、最初は何も持たず腕の重みだけで行ってください。